- せっかく読んだ本の内容を忘れた…
- 面白かったのに内容を思い出せない…
- 読書するメリットって何?
この記事はこれらのお悩みを解決します!
あなたは「本を読んでもすぐに内容を忘れてしまう…」と悩んでいませんか?
せっかく時間をかけて読んだ本の内容を、家族や友人、上司との会話などで活かせたら嬉しいですよね。
そこで本記事では『読んだら忘れない読書術/樺沢紫苑』の概要やポイント、読んだ感想などをレビューします。
- 一度読んだ本の内容を忘れなくなる
- なぜ記憶に残るかを科学的に理解できる
- 本を読む具体的なメリットがわかる
目次
著者のプロフィール
まず始めに、著者である樺沢紫苑さんのプロフィールを簡単にご紹介します。
1991年、札幌医科大学医学部卒。 2004年からシカゴの イリノイ大学に3年間留学。 帰国後、樺沢心理学研究所を設立。 SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。
出典元:東洋経済ONLINE
樺沢紫苑さんの本は脳科学や心理学などの観点から説明されており、説得力がある上にかなり読みやすいです。
代表的な著書に『学びを結果に変えるアウトプット大全(2018)』などがあります。
本の概要まとめ
それでは早速、本の概要を簡単に紹介していきます。
ここでは重要なポイントを3つに絞って、解説していきます。
- なぜ読書が必要か
- アウトプットを前提に読む
- スキマ時間に読む
それでは、一つずつご説明していきます。
①なぜ読書が必要か
本書の冒頭では「なぜ読書が必要なのか」「読書によってなにを得られるのか」という根本的な部分に丸々一章を使っています。
まず最初に読書のメリットをしっかりと理解しておくことで、その後の内容がスッと入ってくる構成です。
本書にて述べられている、読書によって得られることは以下の通りです。
- 結晶化された知識
- 時間
- 仕事力
- 健康
- 頭が良くなる
- 人生における変化
- 成長
- 喜び
今回は特に印象に残った『①結晶化された知識』と『⑥人生における変化』について、ピックアップしてご紹介します。
結晶化された知識
著者は「ネット情報があるから、本なんかいらない」という意見をナンセンスと表現しています。
理由として、ネットで得られるのは情報であり、本では知識を得られるからです。
1年経って古くなるのが情報であり、10年経っても古くならないのが知識。
また情報とは事実・結果・事象のことを指し、知識とは事実や結果、事象の積み重ねから吸い上げられたエッセンスのことを指します。
つまり本を読むことで実践可能、応用可能で行動に繋がり、10年経っても風化することのない「結晶化された知識」を得られるということです。
人生における変化
著者である樺沢紫苑さんは、医学部6年目の夏に一冊の本と出会ったことがきっかけで精神科医になることを決意したそうです。
このように本は人生に大きな影響を及ぼし、運命を大きく変えるビッグチャンスを与えてくれます。
余談ですが、私自身『金持ち父さん貧乏父さん』という本を読んで、サラリーマンを辞めることを決意しました。
人間は、自分の経験や体験からしか物事を判断できません。
本書では「本を読まない人は、乏しい自分の経験だけで物事を判断しなければならず、それはまさに井の中の蛙」と表現されています。
あなたも運命の一冊と出会うことができれば、人生を大きく変えることができるはずです!
②アウトプットを前提に読む
ここからが本題の『読んだら忘れない読書術』の実践方法です。
結論から言うと「本を読んでから7~10日以内に3~4回アウトプットする」ことで記憶に定着すると紹介されています。
理由として、脳は何度も利用される情報を重要な情報と判断するからです。
もう少し具体的に言うと、脳は入力された情報を1~2週間だけ海馬という部分に仮保存します。
その仮保存中に、二度三度と引き出された情報は「重要な情報である」と判断され、側頭葉に移動されます。
一度『記憶の金庫』と呼ばれる側頭葉に移動されたら、忘れづらい記憶として保存されるという仕組みです。
では、具体的にどのようにアウトプットすれば良いのか?
本書にて推奨されているアウトプット方法は、以下の通りです。
- 本を読みながらメモをとる、ラインを引く
- 本の内容を人に話す、本を薦める
- 感想や気づきをSNSでシェアする
- SNSやブログに書評、レビューを書く
これら4つのアウトプットのうち、1週間以内に3つ行えば、記憶が海馬から側頭葉に移動するということです。
私自身、本書を読んだことがきっかけでブログにて書評を始めようと決意しました。
本の内容を記憶できる上に、おすすめの本をブログの読者の方々と共有できるなんて、メリットだらけですよね。
③スキマ時間に読む
続いてのポイントは「スキマ時間に読んだら記憶に残りやすい」ということです。
本書でおすすめされているのが「今日一日でこの本を読み終える!」「○時間以内にこの本を読み終える!」と前もって目標を設定する方法です。
目標を設定すると、記憶強化物質であるドーパミンが脳内で分泌され、より記憶に残りやすくなります。
また制限時間を設定することによって、多少のストレスがかかりノルアドレナリンも分泌され、こちらも記憶に定着しやすくなる効果があります。
つまり目標設定と制限時間によって、緊迫感が出て集中力が高まり、記憶に関する脳内物質が分泌されることによって記憶が残りやすくなる、ということです。
例えばサラリーマンであれば、通勤時間や移動時間、約束の待ち時間などのスキマ時間を合計すると、1日に2時間近くある計算になります。
1ヶ月に換算すると60時間、たとえ読書のスピードが遅い人でも月10冊は本を読むことが可能です。
この毎日2時間をスマホやゲームではなく読書に当て、月10冊、年に120冊の本を読めば、あなたの人生に革命が起きることは間違いないでしょう。
あなたに役立つポイント
続いて、本書の内容を実際に役立てるポイントについてご紹介します。
ぜひ、あなたの今後の人生にお役立てください。
①読む前の課題
本書は、普段からあまり本を読む習慣がない方にぜひ読んでいただきたい内容です。
文化庁の『国語に関する世論調査(2013)』によると「1ヶ月にだいたい何冊くらい本を読んでいるか」という質問に対して、47.5%は「読まない」と解答しています。
つまり日本人の半数近くは本を読む習慣がなく、もったいない人生を過ごしているということです。
たしかに私の周りにも「活字には向いていない」「ネットで調べれば良い」という意見を持つ人が多いような気がします。
まずは「なぜ本を読むべきなのか」「どんなメリットがあるのか」など、読書をする目的を明確にすることが重要です。
②読んで気づくこと
本書には「内容を忘れてしまう読書には意味がない」とはっきり書かれています。
読書には様々な恩恵があると述べましたが、内容を覚えていないとそれらの恩恵を受けることもできない、というのが著者の主張です。
そのために、アウトプットを前提に読むことやスキマ時間に読むことが推奨されています。
③今後の行動
あなたが本書を読んで、今後すぐに実行に移せることは以下の通りです。
- 月5~10冊読む習慣をつける
- マーカーを引きながら読む
- 内容を人に話す
- 内容をツイートする
- スキマ時間はスマホではなく読書
- 制限時間を決めて読書
大げさではなく、読書には人生を変える力があります。
あなた一人で解決できない問題でも、本を読めば何千、何万もの先人の知恵を借りることができるのです。
この本を読めば、きっとあなたは「本を読まないともったいない!」という気持ちを抱くようになるでしょう。
まとめ
今回紹介した内容を抑えれば『読んだら忘れない読書術』の概要をつかめます。
本記事の内容をもう一度まとめてみましょう。
- まずは読書のメリットを理解する
- アウトプットを前提に読む
- スキマ時間に読書する